先週から、札幌の市電に乗り切れなかった悲劇の話や、乗り放題パス「どサンこパス」がとてもお得である記事を書いてきましたけど、札幌の市電(路面電車)には、とても興味深いことがもっとたくさんあったので、まとめて書いてみましたよ!
まずは、基本的な乗り方や料金・時刻表・路線などから始め、次に3年前にループ化されたことで日本で初の停車場ができたり、貸し切りパーティや傘のレンタルなど、おもしろそうなところをピックアップしてみましたよ。
最後に「お得な乗り方」として知らなきゃ損するパスポートや乗り継ぎ割引・ICカードのポイントなどについてまとめています。
この記事見れば、札幌の市電のことはほとんど網羅できると思いますけど、基本的なことはどうでも良いという方は、下の目次を見て、見たい項目に飛んでください。
基本的なこと
路面電車の乗り方は簡単
乗り方は、電車の真ん中にあるドアから乗車し、電車前方のドアから下車します。
運賃が均一性(どこまで行っても同額)なので、乗車するときに整理券を取るとかICカードをピッするとかも不要ですし、下車する時は均一運賃の200円を支払うだけなので、現金払いでも両替しなくても済む場合が多いですよ。
注意したいことは3点です。
➀下車する駅の前でピンポンしなければならないこと(バスと同じ)
②車内が狭いので、混雑している時は後方にいると下車するのがたいへんです。特に冬の着ぶくれ時や通勤時間帯はなるべく前方にの乗りましょう。
③通勤時間帯は乗り切れず、次の電車を待たなければならないこともあります。特に冬の寒い日は、次の電車を待つ時間がとても辛く感じます。
実は乗れる隙間があるのに、ドア付近からどかない人が多いために満車状態に見えることが多いので、無理にでも押しのけて入っていくことをおすすめしますよ。
路線は一周50分
札幌市の中心部である中央区のみを全24駅・一周50分ほどでループ化されています。
また、大通やすすきの・中島公園・西11丁目といった地下鉄の主要駅のすぐ近くも通っているため、乗り継ぎも便利です。
時刻表・電車の本数
日中はおおよそ7分間隔、朝8時台は3分間隔くらい、夕方5時6時台は5分間隔くらいと、割と頻繁に来ます。
ただ、夜10時以降は10~20分間隔となり、最終は夜11時台で終わりです。地下鉄は0時台まであるんですけど市電は無いのでご注意ください。と言っても札幌はどこでもタクシー代少な目で行けますから、ちょっと安心ですよ。
所要時間
停留場間の所要時間は、最大でも4分、最小で1分、ほとんどが2分程度です。
料金は少しお高め
運賃は均一性で200円です。何処まで行っても200円なので、10駅くらい乗る場合は地下鉄やJRに比べてお得感はありますけど、他の都市の市電に比べると、ちょっとだけお高めに感じますよ。
参考までに、下に一覧をどうぞ。
札 幌:200円(一律)
函 館:210~250円
荒川線:170円(一律)
江ノ島:190~300円
富 山:200円(一律)
福 井:160~400円
広 島:180円(一律)
熊 本:170円(一律)
鹿児島:170円(一律)
利用者の割合
札幌における公共交通機関は、市電の他にJR・地下鉄・バス・タクシーがあります。
1日当たりの平均乗車人員は、
地下鉄:約62万人
バス:約29万人
JR:約22万人
市電:約2万5千人
と、圧倒的に少ないです(シェア率2%)。
中央区以外にお住まいの方は、ほとんど利用することはないでしょう。
札幌市電の特色
冬はササラ電車が大活躍
ササラ電車とは、車体の前下部にササラという竹製のブラシが付いていて、それでレールに着いた雪をゴシゴシと取り除く除雪車のことですよ。
毎朝4時頃に、雪を吹き飛ばしていく光景が、札幌冬の風物詩とも言われています。
冬でも運休無し・遅延もほぼなし
ササラ電車は、朝4時頃だけでなく、雪が降り始めると即出動し、圧雪状態になる前に雪を吹き飛ばしてくれます。
その効果で、冬の雪の多い日でも、ほとんど運休や遅延が発生しない安心の乗り物です。
とは言っても、乗り方の注意点でもお話しした通り、乗り切れなくてもう一本待たなくてはならくなることや、そもそもが上の画像のように、ほとんど吹きっさらし同様の停留場で待つことから、通勤には地下鉄利用を一番におすすめしますよ(JRやバスよりはおすすめ)!
詳しくは→札幌の市電で真冬に満員で乗り切れない悲劇!その理由とは?
サイドリザベーション方式の停留場
元々の市電路線は、大通近くの「西4丁目」と「すすきの」の間はつながっていなくて、その逆側に逆Cの字路線だったんですよ。
それが2015年12月に西4丁目~すすきの間もつなげてループ化したんですけど、その時に、西4丁目とすすきの、その間に新設した「狸小路」停留場の3駅はサイドリザベーション方式という日本初の方式が採用されました。
どういうことかと言いますと、普通、市電の停留場は道路の真ん中にあるので信号などをわたらないと停留場にたどり着きません。
しかし、このサイドリザベーション方式だと、歩道沿いに停留場があるため、歩道から直接市電に乗車することができるんです。こんな感じです↓
何か当たり前っぽい感じがしなくも無いのですけど、車道の中央部を走る市電だから中央部にしか停留場は作り難いんでしょう。それが、中央の車線からサイドの車線に入り、歩道沿いに停留場を造ったということが日本初なのです。
傘の貸し出し
こんな感じです↓
これも日本初?札幌だけとどこかで見たような気がしますよ。
ちなみに、2012年~2015年の情報では、返却された傘の本数は半分程度だそうです(2015年:貸出4,674本→返却2,420本)。
車体は昭和っぽい車両やラッピングカー・新型など
基本的には、黄緑色の昔からの車両と、黒色の新型車両ポラリスがあります。
そして、ラッピングカーもよく見かけます。
正確には、昨年導入された「新型低床車両1100系」もありますけど、外観的にはほぼポラリスと同じで見分けはつきにくいそうで、まだ見たことがありません。車内に入ると、ポラリスと違い横並びシートになっているため、1.5倍の乗車が可能になったところが違うところです。
貸し切りパーティも可能
1車両を丸ごと貸切ることも可能で、市電を1周する間を18,000円・座席30席・乗車は90人までとなります。
テーブルやカラオケセットなどもあるので、貸切パーティが可能ってことですよ!
お得な乗り方
➀土日祝日は「どサンこパス」
土曜日・日曜日・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)に限られますけど、単純往復でも普通運賃なら400円かかるところ、このパス1枚はたったの360円と、とってもお得な1日乗り放題パスポートです。
詳しくは別の記事→札幌市電のお得な1日乗り放題「どサン子こパス」これは使わないと大損!を読んでみて下さい!
②平日は地下鉄との乗り継ぎ割引
平日も週末も地下鉄との乗り継ぎがお得で、両方の運賃を足した額より80円が割引されますよ。
こちらも詳しくは別の記事→札幌の地下鉄と市電の乗り継ぎ方法と割引料金(札幌初心者向け)を見て下さい!
③ICカードは「SAPICA」を利用
札幌での交通系ICカードは、主に地下鉄・市電・バス系の「SAPICA」とJR系の「Kitaca」がありますけど、SAPICAなら地下鉄・市電・バスの利用料金の10%がポイントとして貯まりますので、ちょっとでも節約したい方はSAPICAがおすすめですよ。
いかがでしたか?
ざ~っと要点をかいつまんで書いてみましたよ。
もっと、それぞれを詳しく知りたい方は他のブログや札幌市のサイトも見てみて下さい!
ただ、項目的には、かなり網羅されていると思いますよ。。。
それではまた。。。