釧路は雪が少ない!理由・積もる量・いつから?等<まとめ>

北海道の冬は雪との戦いは必至で、日常生活においては雪かきの重労働、仕事や旅行においては航空機の欠航やJR線の運休に悩まされます。

2022年度大学入学共通テストは、コロナのオミクロン株やトンガ大規模噴火による津波注意報などに振り回されていますが、更に北海道では大雪によるJR列車の遅延や運休への対応もあってたいへんです。

しかし、そんな北海道でも地域によって雪の降る量・積もる量がかなり違うということはご存じでしょうか?

釧路市は、日本一涼しい街としても有名ですが、実は雪が少ない地域でもあるということは、北海道民以外にはあまり知られていませんね。

そんな釧路ですが、では一体どれくらい雪の量が少ないのか?なぜ少ないのか?いつから降り始めるのか?

今回は釧路について、北海道内各地との積雪量の比較だけでなく、気温・日照時間・風速・街の様子などを札幌と比較してみることで、釧路の冬の気候・生活がどんなものかをまとめてみました。

※下記の気象データは、気象庁HPからお借りしたもので、平年値とは1991年から2020年の30年間の平均値のことです。

釧路は雪が少ないのは本当か?

北海道各地と比べ雪が少ないか平年値で比較

北海道の主要都市を積雪量(12月~1月合計の平年値)が少ない方から並べてみました。

釧路 86cm
苫小牧 113cm
室蘭 121cm
帯広 141cm
千歳 173cm
江差 186cm
網走 230cm
函館 244cm
北見 289cm
稚内 358cm
札幌 369cm
旭川 378cm
富良野 423cm
小樽 430cm

太平洋側に位置する釧路市は、日本海側やオホーツク海側・内陸部の各都市よりも積雪量がかなり少ないことが分かります。

札幌と比べ雪が少ないか平年値で比較

平年値降雪量合計(cm)最深積雪(cm)
釧路札幌釧路札幌
10月0101
11月430315
12月261131747
1月321372376
2月271162695
3月31742382
4月76522

釧路の雪は、降雪量も積雪量も札幌よりかなり少ないことが分かりますね。

釧路は札幌の1/4程度ですが、10月~4月を合計して割り算してみると、降雪量は27%で積雪量は29%になります。

釧路には雪が少ない理由

北海道に降る雪は、主にモンゴルやロシアの方から来る冷たい空気が、日本海で湿気をはらんでできた雪なのです。

日本海側の平地で雪を降らせた雲は、太平洋側へ移動する前の高い山で、かなりの雪を落とし切ってしまいます。

山を乗り越えることに加え、太平洋の暖かい海水温の影響も受けるので、太平洋側では大雪になり難いのです。

日本海側から内陸部では雪がたくさん降っても、太平洋側に着く頃には雪を降らす能力が落ちてしまっているという訳ですね。

西から東へ雪雲は動くので、一番東側の方に位置する釧路では、かなり弱くなった雪雲の影響だけで済むから、積雪量が一番少ないということになります。

釧路ではいつから雪が降り始めるの?

初雪の平年値について、主要都市を北の方から並べてみました。

稚内 10月19日
留萌 10月25日
旭川 10月19日
網走 10月30日
小樽 10月31日
札幌 11月 1日
岩見沢 10月30日
帯広 11月 1日
釧路 11月 7日
根室 11月 6日
室蘭 11月 2日
苫小牧 11月 2日
函館 11月 1日

同じ降雪量が少ない太平洋側でも、苫小牧や室蘭は札幌や函館などとあまり変わりませんが、釧路は一週間ほど遅いですね。

雪がいつから降り始めるのか?について北海道内の順番は、北の方が早く東の方が遅いといった感じです。

釧路はこんな都市

釧路市の人口は約16.3万人で、北海道では札幌・旭川・函館・苫小牧・帯広に続いて6番目の都市となります。

釧路空港(東京・名古屋・大阪から直行便)とJR釧路駅(札幌から特急列車・高速バス)が、釧路湿原国立公園と阿寒摩周国立公園など観光地への玄関口となっています。

釧路の夕日は世界三大夕日として有名ですが、釧路駅から徒歩十数分で行ける釧路川にかかる幣舞橋からの夕日が、人気スポットになっています。

JR釧路駅周辺部には、製紙・パルプや食料品・化学工業など製造業の工場が多いのですが、製紙工場の煙突からの煙がモックモクです。

買い物の利便性は、イオンモールなど3つのショッピングセンターを含む大小のスーパーが31店舗ほどあり、札幌市の298店舗に比べれば少ないものの、帯広市や苫小牧市など同じ規模(人口)の都市と同じくらいの感じです。

釧路は雪は少ないが冬の他気候条件は?

最高気温・最低気温(平年値)

平年値日最高気温の平均(℃)日最低気温の平均(℃)
釧路札幌釧路札幌
10月15.116.46.18.0
11月8.98.7-0.31.6
12月2.52.0-7.0-4.0
1月-0.2-0.4-9.8-6.4
2月-0.10.4-9.4-6.2
3月3.34.5-4.2-2.4
4月811.70.73.4

最高気温は札幌と同じくらいですが、12月~2月の最低気温は札幌よりも3℃以上低いことが分かります。

夏には「日本一涼しい街」としてメリットの高い釧路ですが、冬は朝晩の気温がかなり低いので、善し悪し両方です。

日照時間・風速(平年値)

平年値日照時間(時間)平均風速(m/s)
釧路札幌釧路札幌
10月 177 1465.23.4
11月 168 995.93.4
12月 176 835.93.2
1月 187 905.43.3
2月 183 1045.53.4
3月 201 1455.83.8
4月 182 1765.24.2

日照時間は札幌の2倍以上もあって、ポカポカ陽気が期待できそうですね。

しかし、風は札幌よりもかなり強く、晴れていても風の強さが勝り、札幌よりも寒さ厳しい場面が多いです。

雪が少ない釧路の<まとめ>

雪が少ないことがメリットとなりそうな釧路ですが、日中の日照時間が長く、朝晩の最低気温が低いということで、デメリットの方が大きいようです。

実は、冬の北海道で一番怖いのは、寒さや大雪よりも「ツルッツルのアイスバーン(凍った道)」なのです。

この凍り道は、雪が日中に融けて水になり、夜の冷え込みでアイスになって出来上がるのです。

よって、日中に日当たりが良く、夜に冷え込みやすい釧路では、札幌よりも凍り道ができやすいということです。

 

釧路は夏だけの長期滞在がおすすめで、冬も生活することになる移住(引っ越し)はちょっと。。。

まずは札幌へ移住してみて、北海道の冬・凍り道にも慣れてから釧路へ移住してみるなら良いかもしれません。

 

実際に釧路へ行った時の状況を別の記事にしていますので、『釧路への移住は可能か?実際に真冬の釧路に行ってみて分かったこと!?』も参考にしてきてくださいね。

 

それではまた。。。

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