2020年冬シーズンの雪不足に関しては、札幌に限らず北海道全体(日本全国?)で起きています。
2019年12月から2020年1月8日現在までず~っと雪不足であることが話題になっています。
年末31日に雨が降ったりして、北海道民の方々でも、こんなことは生まれて初めてだ!とおっしゃられていました。
昨年は車道と歩道の間に高く積まれた雪の山があるのが当たり前でしたけど、今年は雪の山どころか、車道はもちろん歩道にも雪のない日が多い状況です。
この雪不足によって生活や経済にどのような影響を与えるかについて、北海道民の方々はよくご存じかもしれませんね。
でも、北海道外からの転勤者や移住民など北海道の冬経験の短い人には、知っているようで知らないこともあるんですよ!
北海道ローカルニュースでは、雪不足に関する情報がいくつか流れていますが、ほとんどは北海道民目線からです(当たり前ですが)。
なので今回は、北海道生活2年目の私が、5年以上の移住経験仲間などのお話も含め、北海道生活経験の浅い人向けに、いろんな角度からまとめてみましたよ。
現状(積雪量)がいかに少ないか!
まずは、現状いかに雪の量が少ないか!数字で見たいと思います。
朝のHTB「イチモニ」お天気コーナーのデータをお借りしました。
(cm) | 現在 | 平年 |
札幌 | 7 | 43 |
稚内 | 6 | 35 |
名寄 | 44 | 66 |
留萌 | 2 | 39 |
旭川 | 26 | 54 |
紋別 | 1 | 26 |
網走 | 1 | 26 |
北見 | 0 | 35 |
小樽 | 14 | 57 |
倶知安 | 55 | 100 |
岩見沢 | 18 | 62 |
室蘭 | 0 | 8 |
苫小牧 | 0 | 8 |
浦河 | 0 | 6 |
帯広 | 6 | 28 |
釧路 | 0 | 10 |
根室 | 0 | 7 |
江差 | 0 | 9 |
函館 | 6 | 15 |
朱鞠内 | 118 | 151 |
北海道内全域で雪が少ないことが分かりますね。
元々雪の少ない太平洋側では「0」の地域がほとんどですけど、流氷でも有名なオホーツク海の各地域もほぼ「0」に近い状況です。
さすがに道内一雪深い朱鞠内では118cmもありますが、それでも平年の8割未満です。
雪不足で影響を受ける人
良い影響
雪が少なくて喜んでいる方々の大半は、毎年「雪かき」作業がたいへんな方々です。
一軒家や一部のアパートでは、雪かきがたいへんです。
札幌市の財政に大きな影響をもつ除雪作業経費ですが、今年は相当余るかもしれませんね。
ただ、数日前にしなくてもよさそうな除雪作業がされていました・・・
除雪の必要が無いということは、交通機関の遅延なども例年よりも少ないのではないかと思われますよ。
夜中に大雪が降ると、翌朝の除雪作業が間に合わなかったり、除雪されても雪を寄せた部分の道幅が狭くなり、通常2車線の道路が1.5車線になってしまったりして、渋滞が発生しやすくなります。
そうすると、通勤通学に利用するバスの遅延が発生しますので、今年は良いのかもしれません。
悪い影響
雪に関連する仕事をされている方々は、たいへん困っています。
その一番手はスキー場でしょうね。
雪不足のために、例年は11月オープンのスキー場が、今シーズンは1月に入ってからやっとオープンできた!なんてこともありますし、オープンしても滑降できるコースが少なくなってしまっているスキー場もあります。
テレビによく登場する話題としては、雪まつり会場に雪を集めるのに苦労している状況です。
例年はモエレ沼公園など札幌市内で雪を調達してくるのですが、今年は岩見沢などまで集めに行かなくてはならず、運搬時間が例年よりも多くかかってしまっています。
何と、雪祭り会場に必要な雪の量は、5トントラックで6000台分にもなるそう(大通会場3200台分・つどーむ会場2800台分)で、搬入作業は予定よりも2日早めて始まっています。
また、除雪作業の会社さんでは、除雪の要請が札幌市から全くない状況でも、毎日いつ雪が降っても出動できるように、24時間・数名の要員が出勤しているそうです。
除雪作業はしなくても、人件費は毎日かかってしまうのですからたいへんですね。
ホームセンターでは雪かき用の道具が例年よりも全然売れていないそうです(そうなっちゃいますよね)。
野菜の値段に影響があります。雪下だいこんやキャベツなどは、雪の下の保温性が重要なのですが、雪が無いと寒さのために通常よりも早めに収穫してしまうそうです。
早めに流通量が増えると1月はキャベツや大根が安くなり、2月3月にはその分流通量が減ってしまうので高くなるといったことが起きます。
雪不足はあまり関係ない人
マンション住まいの人は、雪かき作業が毎年ありませんので、雪が多くても少なくてもあまり関係ありません。
また、通勤・通学に地下鉄や市電を利用されている方々にとっては、例年でも雪による遅延や運休などの影響は全く受けませんので、関係がないですね。
(喜んでいるのは、JR・バスの利用者でしょうか)
今後の予想
HTB「イチモニ」お天気コーナーの清水さんの予想では、
・日本海側(札幌含む)では、3月まで少ない、雪まつりの頃までは特に少ないとのことです。
・太平洋側は、平年並みになりそうで、突然ドヤッと降ることもあるようです。
・オホーツク海側は、雪は平年並みになりそうですが、寒さは厳しくなさそうです。
まとめ
こと札幌に移住・転勤した人たちに関して言えば、例年よりも雪が少ないことで、
・「雪かき」問題は、大概の方々はマンション又は雪かきのないアパートにお住まいでしょうから、メリットになっていないでしょうね。
・JRやバス利用者は遅延が例年よりは少なくなり良いでしょうが、大方の転勤・移住者は地下鉄沿線もしくは市電沿線にお住まいでしょうから、あまりメリットはなさそうです。
・歩行に関しても、歩道に積もる雪の山が無いことで、歩道の幅は狭くならずに済みますし、通れなくなる所ができなくて多少の遠回りをしなくて済むようにはなりますが、例年でもそれほど大きなストレスになっている訳ではないので、大したメリットではないですね。
ということで、移住者・転勤者には、ほとんどメリットはなさそうです。
しか~し、忘れてはいけないのが、冬の雪害は雪の量にあるのではなく、雪が一旦融けてまた凍ることによってできるツルッツル路面にあることを!
全く雪のない「0」であればよいのですが、札幌の場合は7cmの雪は歩道の上にあるんです!
この7cmの雪が日中に融けて夜に凍れば、立派な例年と変わらないツルッツルな凍り道を作り出してしまうのです。
また、日中に気温が高めになる日は、融けたままの水分で、泥はねなどのリスクもありますので、例年と変わらない注意が必要です。
例えば、昨日は日中の最高気温は2℃、夕方17時頃には0℃、19時以降にはマイナス1~2℃まで下がったはずです。
日中は泥はねに注意!夕方の帰宅時にはツルッツル路面に注意!です。
今年は雪が少ない!なんて情報で油断をしていてはいけませんよ!
ただ、このツルッツルや泥はね(水たまり)などは、気温の低い1月2月より気温が上昇していく3月に毎日のように多く発生していて、その原因は12月から2月までに降り積もった大量の雪にあるのです。
今積雪量が少ないってことは、そして今後も雪の降る量が少ないってことは、3月に起きるツルッツル&びちゃびちゃ・水たまりのストレス期間が短くて済みそうだという点は、大きなメリットかもしれませんよ!
それではまた。。。