最近、「北海道は住むところじゃない」というキーワードをよく目にするようになりました。
今年の札幌は初雪が遅く、気温も高め(と言っても10℃未満)でいい感じでしたが、ようやく、真冬日とドカ雪で本来の厳しい真冬がやってきた今日この頃です。
やっぱり、真冬の北海道の住みにくさが感じられるようになると「北海道は住むところじゃない!観光旅行で来るところ!」という気持ちにもさせられたりもします。
そこで今回は、北海道が住むところじゃないとされる要素など、札幌に移住して4年目の私がベテラン移住仲間の方々の意見も踏まえて、まとめてみましたよ。
気候に限らず、いろんな面を考慮してみたところ、北海道ならではのことと、北海道に限らない地方性による住みにくさに分けられました。
最後に、同じ北海道でも札幌なら大丈夫!といった面にも触れていきますね。
住むところじゃない要素
北海道ならではの住むところじゃない要素
北海道に移住して来て後悔されている方々や、転勤で来て北海道生活は辛いな~という声の中から、北海道ならではの部分をまとめてみました。
冬の寒さがとても厳しい
冬は、日の最高気温は0℃未満となる「真冬日」が当たり前で、朝晩はマイナス10℃以下となることも珍しくありません。
この気温帯は、北海道以外で冬の寒さが厳しいと言われる東北や北陸地方よりも5~10℃も低いのです。
夏は意外に暑い日が多い
北海道の夏は涼しいことがメリットのはずですが、最近は30℃を超える「真夏日」が珍しくなくなりつつあります。
東京や大阪のように毎日ず~っと30℃超え・35℃超えの日も珍しくない!までのことはありませんが、札幌では30℃超えの日々が数日続くことが珍しくなくなってきています。
また、オホーツク海や内陸部などでは、5月6月頃に、日本全国で一番気温が高い地域となることがあり、北海道は暑いところ?という場面がしばしばあります。
冬の大雪が厳しい
北海道の中でも、内陸部や日本海側は降雪量が多くてたいへんです。
一軒家や安めのアパートなどだと雪かき重労働が絶えませんから、住むのはとてもしんどいですね。
(都市部のマンションタイプであれば大丈夫です)
灯油代がたいへん
2021年夏以降、ガソリン代の急騰が日本全国的に問題になっていますね。
北海道では、更に灯油代の値上がりが深刻問題化していますよ。
マンションであれば都市ガスなので関係ありません(ガス代も値上がりしてます)が、一軒家を中心に石油ストーブ利用者が多い北海道では、毎年、灯油代が上がった下がったと冬の話題となります。
ツルッツルの凍り道が怖い
都市部のマンション暮らしであれば「雪かき」は免れますが、ツルッツルの道路で転んで骨折などのリスクが多くなります。
雪が1度融けてから気温が下がると氷になるのですが、都市部では、自動車の熱で歩道や駐車場付近の歩道などが危険な場所になります。
また、地下鉄の出口など、人が多く通る歩道も、踏み固まれた雪がツルッツルになり危険ですから、日常生活がしんどくなります。
自動車運転もスリップ事故が発生しやすくなるので要注意ですよ!
不健康になりやすい
北海道の冬は寒くて雪が多いので、外での運動がしにくくなります(ウィンタースポーツには良いのですが・・・)。
夏でも車社会ですから、ちょっとどこかへ行くにも車を利用しがちで、歩かなくなります。
また、北海道はたばこの喫煙率がめちゃくちゃ高く、国民生活基礎調査による都道府県別喫煙率において、毎回全国1位です。
健康的には、良くないことだらけの北海道です。
動物の脅威が恐ろしい
北海道では、クマ・シカ・カラスなどの被害が多いです。
クマは、本州にもいますが、北海道のクマはヒグマで、本州のツキノワグマよりも大きく、札幌市内でも5月から10月頃まで出没し、民家のある地域にも出て、よくニュースになっています。
シカは、列車の窓からもよく見られますが、1度、札幌市内のど真ん中・JR札幌駅から数分の高級マンションの敷地内に現れ、ニュースになったこともありました。
カラスは、「ハシブトガラス(都市部に多い大きめの種類)」と「ハシボソガラス(田舎に多い小さめの種類)」の2種類ともいるので、やたらとよく見かけます。
特にハシブトは脅威で、札幌の時計台近くにあるビジネス街の交差点を渡る人に襲いかかり流血させたことがあり、ニュースになっていました。
北海道に限らず地方ならではの住むところじゃない要素
仕事がない
札幌市以外では、人口が20万人~1万人以下の都市がほとんどなので、仕事が少ないですよ。
確実にあるのは、土木や農業など「汚い」「重労働」な仕事ばかりなので、移住先で仕事も見つけようとしている方は要注意です。
但し、この「仕事が少ない」のは、北海道に限らず地方へ行けば同じことですね。
できれば、オンラインでできる仕事を持った上で北海道へ引っ越してこられることをおすすめします。
交通の便が悪い
札幌市であれば、JR線・地下鉄・市電・バスなど交通網が揃っていますが、他の地域では、JR線とバスしかありません。
しかも、JRもバスも1時間に一本(未満)なんてことはざらですが、これも地方都市あるあるですね。
遊ぶところが少ない
遊ぶところも、札幌以外では少ないですよ。
札幌以外でも、旭川市・函館市であれば人口30万人前後、釧路市・苫小牧市・帯広市・小樽市・北見市・江別市であれば人口10万人以上ですから、一定程度のショッピングはできますが、遊ぶところは少ないですよ。
特に首都圏・関西圏からの移住者には厳しいですね。
施設が少なくて不便
病院などの公共施設も、人口に応じて施設数が違いますので、札幌市以外では不便を感じる方が多いです。
車が無いと行けない人が多くなりますが、これも地方であればどこでもあることで、特に北海道特有なところはありません。
コミュニケーションがたいへん
こちらも地方ならではで、地域の付き合いなど田舎特有の面倒くささがあります。
但し札幌市であれば、逆に人間関係があっさりしていて、近所付き合いの面倒がありません。
知人・友人が周りにいない
これは仕方のないことですね。
自分の地元や長く住んできた・働いてきた場所から離れれば、そうなります。
ただ、やっぱり辛いですね、面と向かって話ができる人が少ないってことは・・・
北海道だけのせいではないのですが「住むところじゃない」なんて感じてしまいますよ。
札幌は住むところとしておすすめ!
札幌なら真冬でも暮らしにくさが少ない
札幌市内は、意外にも北海道の中でも雪が多い方の地域になりますが、札幌市の除雪作業が頻繁に活躍してくれているので、雪の苦労は少ない方です。
また、冬の厳寒も北海道の中ではかなり軟らかい方です。
ヒートアイランド現象の影響もあり実際の気温も高めの方で、雪が多いことによる体感気温も厳しさが少ないです。
札幌なら地方の面倒・不便さが少ない
札幌では、よほどの物でなければ、買えないものもなく、何でも揃っています。
スーパーやコンビニ・ドラッグストアだけでなく、デパートも4つ(大丸・三越・東急・丸井今井)あり、アウトレットでさえバスに乗って行ける範囲(北広島市)にあります。
また、交通機関もJR線・地下鉄線・市電・バスが通っているので、車が無くても全く問題なく生活できます。
北海道は住むところじゃない!に関する結論
北海道へ移住して、恨み節的に「北海道は住むところじゃない!」という感想をお持ちの方もいますが、基本的には、首都圏や関西圏以外の地方都市より悪いところではありません。
逆に札幌であれば、東京23区・横浜・大阪のど真ん中を除けば、トップレベルの大都市です。
下手に仙台や金沢・広島などの各地方トップ都市よりも、北海道トップの札幌の方が暮らしやすいくらいです。
(福岡とはどうでしょう?いろいろと比較するポイントによって好き嫌いは変わりそうですが・・・)
夏の30℃・35℃超えの毎日、熱帯夜の寝苦しい毎日から解放される北海道のメリットは、真冬の雪と寒さのデメリットをはるかに上回ると思いますよ。
動物の脅威も交通や施設の不便さも、住むところさえ間違わなければ、ほぼ問題はありません。
地方特有の不便さや煩わしさは、都会を離れ地方へ移住すれば、北海道に限らず、どの地域でも存在するものです。
結論としては、札幌市の地下鉄線沿線に住んでいれば「北海道は住むところじゃない」なんて思う確率はゼロに近いので、おすすめしますよ。
富良野とか北海道の大自然の中での生活を希望される方も、まずは札幌でワンクッションおいてから行かれれば、より北海道移住の成功率は高まるはずです!!
それではまた。。。