東京オリンピックのマラソン&競歩が、札幌で開催されることになった件、いろんな問題がはらんでいますが、その中でも日程をいつにするのか?ということで、どうやら「男子マラソンはオリンピックの最終日」という過去の定番を崩すことが濃厚となりました。
最初は、最終日(8月9日)の午前中に競技(男子マラソン)を行って、4時間後には東京の国立競技場でメダル授与式を行うなんてこと言っていましたが、ドーピング検査の時間確保が必要ということで、8月9日の実施は外して検討に入ることになったようです。
昨日の日本陸連での記者会見も含め、どこにアスリートファーストという精神があるのか?
走り終わった選手たちに、今からすぐに東京へ移動しろ!というのもどうかと思いましたが、全ては開催者側の都合だけで決めようとしていることが明白ですね。
(そもそもアスリートファーストなんて思っていない人たちが、それを理由にするから、すぐにボロが出てしまう)
ま~そんなところは置いておいて、いろんな開催日程の候補があるようなので、その中でいつが良いのか?気温という観点だけで勝手に検討してみましたよ。
勝手といっても、どこかの(けっこう多くの)テレビ局では、札幌移転か?の特集の中で、札幌と東京の気温差を評論する中で、8月一か月間の平年(平均)最高気温だけを紹介している番組がありましたが、そんな手抜きではなく、もう少しまともなデータをご用意してみました。
※気温データは、全て「気象庁」ホームページに掲載の過去データを参考にさせていただいています。
日程の候補
<案1>
8月7日 競歩20キロ(男女同日)
8月8日 競歩男子50キロ
8月9日 マラソン(男女同日)
<案2>
7月27日~29日
7月28日~30日
いずれかの3日間で全競技を実施
現在の予定では、競歩男子20キロの7月31日から男子マラソンの8月9日まで分散されていましたが、期間を集約し、男女同日開催も行うことで、経費面の効率化を図ることが検討されているようです。
過去10年間
最低気温(日別)
札幌が涼しいと言っても、30℃以上になる可能性もある日中より、朝早い時間帯=最低気温にできる限り近い時間帯の中で実施されるよう検討されると思われるので、最低気温の過去10年分をグラフにしてみました。
当然のことながら、毎年各日ごとの最低気温を一斉に並べてみると、17℃から24℃の間で不規則かつ平均的に、どの日程でも可能性があることが分かります。
しかし、今年(2019年)と昨年(2018年)を太線にしてみると、7月27日~8月9日の中では、前半戦よりも後半戦の方が良いように感じますね。
ま~2019年は札幌の最低気温における観測史上記録を更新した年でもあるので、異常な年でもあったということなんですけど、やはりオリンピックイヤー直近の気温が気になりますよね。
2017年のように、ず~っと低ければよいのですが。。。
最高気温(日別)
次に最高気温もグラフ化してみました。
マラソンであれば、2時間から2時間半かかりますし、最低気温の早朝4時頃にスタートできる訳もないので、ゴールの頃には最高気温に近い気温まで上がっているかもしれませんからね。
ちなみに、札幌の日の出時刻は、7月27日で4時19分、8月9日で4時33分です。
で、こちらを見ても、やはり検討されている期間の中では、前半戦よりも後半戦の方が良さそうです。
8月9日であれば、30℃を超える確率も2割です。
過去50年間
過去10年間をグラフ化してみると、何となく後半戦の方が良さそうな感じがしますが、何十年ぶりの!といった異常気象が起こりまくっている札幌ですから、もう少し長めに50年間(7月27日~8月9日)のデータも見てみました。
50年間をグラフ化してもぐちゃぐちゃになるだけなので、50年間の各日の気温を高い順に並べてみて、最低気温が24℃以上の日が24日(25℃以上は3日だけ)あったので、最低気温と最高気温のそれぞれ上位24日が、●月〇日に何回あったのか?数えてみました。
最低気温 | 最高気温 | |
7月27日 | 0 | 1 |
7月28日 | 1 | 0 |
7月29日 | 1 | 0 |
7月30日 | 2 | 2 |
7月31日 | 1 | 4 |
8月1日 | 1 | 2 |
8月2日 | 3 | 2 |
8月3日 | 1 | 3 |
8月4日 | 0 | 2 |
8月5日 | 2 | 2 |
8月6日 | 1 | 0 |
8月7日 | 1 | 2 |
8月8日 | 4 | 2 |
8月9日 | 6 | 2 |
過去10年間・特に直近2年間からは、7月27日~8月9日の中では、前半戦よりも後半戦の方が高気温になる可能性が低いように思われましたが、過去50年間の高気温になった日を数えると、どうやら後半戦よりも前半戦の方が良さそうです。
まとめ
結局のところ、じゃ~どの日程が良いのだ!?という答えはありませんね。
たった14日間の中でどの日が?なんて、季節の変わり目の時期でもない限り、そもそも大差はありませんからね。
しかし、前回の東京オリンピック開会式の日=10月10日が「体育の日」となり、体育の日は晴天率が高いということが有名でしたよね。
そして、男子マラソンが最終日である8月9日でなくなることへの残念感をお持ちの方もいらっしゃいます。
といったことも含め、間違いなく札幌の7月27日~8月9日の14日間は、日によって大きく気温が異なることから、必ず来年の7月下旬頃から、札幌と東京の日々の気温が話題になるはずです。
8月9日のままだったら良かったのに!
札幌に移した意味なかったのでは?
などなど。
ちなみに、東京と札幌の気温差については、↓の記事も読んでみてください。
昨夜(2019年10月16日)、東京オリンピックの注目競技であるマラソンと競歩に関して、IOCが猛暑の東京から札幌に開催地を変更できないかと提案(強制?)してきているというニュースが流れましたが、暑かった今年の札幌の夏を思い出すと、???っ[…]
来年の7月8月の物理的な気象がどのようになるかは神のみぞ知る!といったところですが、そんなことを抜きにいろいろと話題にする人もいるでしょうから、ちょっと今からいつなら文句言われにくいのかな~???
と、予想してみたといった次第ですよ。
それではまた。。。